ドピカーン観音寺2008第二期二日目。
本日は、第一期から継続して進行中のアーティストユニットDRIVE HOMEによる「とんしょキッチン計画」の経過についてリポートします。
まずは内装。
一階土間の壁面に塗られていたペンキを8割ほど剥がし終え、一段落したところです。後は何色を塗るかな?と考え中。現在赤が有力ですが、賛否両論あり。無難にいくか、それともインパクトを重視するか悩みどころです。
一階の奥に制作中の茶の間は、壁に珪藻土を塗って仕上げる段階に突入。コンクリートで出来た建物の中に突如現れた土壁も、ここまで仕上げると何とも言えない風合いを醸し出してきました。床面は掘りごたつになる予定。着々と変化しつつあります。
外へ出ると、消防のヘルメットで作ったプランターが処狭しとちりばめられております。階段や出窓など。インテリア的にもおもしろいプランター。ただ心配なのは、植物の生育がいまいち。地域の人たちに配ったプランターも育ちが悪い様子。十分な収穫が見込めそうにありません。これは改善の余地がありそうです。
さて、そこで出来上がったのが、一期にはなかったビニールハウス。まずはここにコンポストを作り、土作りからスタートすることにした訳です。植物の生育が悪い一番の原因は土。地域の人たちから残飯を集めて、オリジナルの肥料を開発しようと言うのがねらいです。なんとか来年には、いい土が出来て収穫を他のしみたものです。
このトンショキッチン計画では、この後、シャワールーム、2階部分に屋上菜園、「彼、散水(かれさんすい)」と名付けられた散水機、そして屋台状のコンロを制作予定。こうして出来上がる「とんしょキッチン」を、ヘルメットプランターを育ててくれる「とんしょキッチン加盟店」の方々と共に、利用することが当面の目標であります。
まだまだ先の見えない「とんしょキッチン計画」ではありますが、街に日常的な集いの場が、一日でも早く出来上がり、文化交流の場として利用されることを目指しております。この場の作り手は、DRIVE HOMEだけではなく地域の皆さんのご協力がなくては成立しません。現在に至までにも様々な方々がこの制作に関わっていただいておりますが、今後も完成にむけ継続していきますので、ぜひ一度足をお運びください。
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by dopikankanonji
| 2008-08-05 22:49
| 2008
ドピカーン観音寺2008の第二期目が本日スタートしました。
今回は毎日参加型のワークショップや講習会を地元アーティストの方々を中心に展開する一週間。そして、最終日となる8月10日は、屋外音楽祭『星空コンサート』を実施します。勿論第一期目から行っているとんしょキッチン計画も同時進行で行います。
昨晩、第二期のオープニングパーティーが催され、アーティストの紹介を中心に、現在の活動経過についてお話をさせていただきました。とはいえやはりメインは、実行委員会のメンバーや参加アーティストの方々、地域の方々との交流。市長から激励の挨拶もいただき、第二期目の活動に弾みを付けました。
*観音寺市の市長(右)と司会の大矢一夫実行委員(左)
さて初日の今日は、ワークショップ二本立て。
一つ目は、プリザーブドフラワーアートスキル講師鶴見千恵美さんによる『プリザーブドフラワーアレンジメント講習会』です。
プリザーブドフラワーは、生花を加工したお花で、長く楽しめるのが特徴。さまざまな形の器やビーズをあしらって、アレンジしていきます。
このワークショップは、やはり女性に大人気。幅広い年齢層の地域の方々参加して下さいました。
講師の鶴見さんは、観音寺市の駅通り商店街に「ベリーベリー」というお花屋さんも経営されているため、お花に関する知識や経験は折り紙付きです。
鶴見さんのキャラクターもあってか、とても和やかな雰囲気の中、大人も子どもも夢中になって、アレンジしていく姿がとても微笑ましい。正に世界に一つだけのお花が次々と出来上がっていきました。ご参加いただいた皆さん、そして鶴見さんありがとうございました!
そして、本日のもう一つのワークショップは、昨年アートステーションのとして利用したキラク館が会場。アーティストは、ドピカーン観音寺でおなじみの彫刻家ルカ・ローマさん。タイトルは『迷宮で遊ぼう!』です。
このワークショプは、ルカさんが事前に竹と単管、そしてロープ作った迷宮を舞台に繰り広げるゲームとものづくりが中心のワークショップ。
今日は、初日ということもあり、この迷宮を体験してもらおうということで、参加者の皆さんに、好きなだけ遊んでもらうことにしました。
まずは、お盆にボールをのせて迷宮の中を落とさないようにさまよい、残ったボールの数で得点が決まるという至ってシンプルなルールで遊んでもらいました。
参加者は皆、キラク館の中に突如現れたジャングルジムのような造形物に、まずは圧倒されます。
「何だこれ〜!」
迷宮というタイトルこそついてはいますが、正直一目でこの造形物が何なのか誰も理解できません。ただ面白そうだということは、特に子どもたちは直感で感じたようで、すぐに迷宮の中へお盆を持って入っていきます。
その動きを見てルカさんも一安心した様子。後は、どれだけ楽しめる仕組みに変えていくかです。
子どもたちのルカさんは、子どもたちの様子を見ながら、ロープを足し、迷路を複雑にしたり増やしたりしていきます。今度はそれを見た子どもたちが、「僕もやってみたい!」とお手伝いを開始。気がつくとルカさんによるロープワークの講習会が開かれていました。
このように自然発生的に何か教え学び合う状況が出来るのも、ルカさんの活動の特徴。何か限定した造形物を作るのではなく、参加者が主体的にやりたいことや考えたことを形にする活動で、迷宮はその為のきっかけなのです。
この『迷宮で遊ぼう!』は、開催期間の一週間毎日行われます。最終日には、迷宮を舞台にした大会を開催予定。
またキラク館は、今年も自由にものづくりが出来る環境を整えて皆さんのご来場をお待ちしていますので、皆さんぜひご参加ください!
明日は、とんしょキッチン計画の活動過程についてご紹介します。引き続き当ブログをご覧いただけると幸いです。
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by dopikankanonji
| 2008-08-04 22:15
| 2008
本事業は、観音寺市中心市街地に文化を育む集いの場「アートステーション」の制作を中心とした文化事業です。
2008年は、年間3期に分けて様々なプロジェクトを展開します。
今回の第二期目は、アーティストと一緒に遊んで学ぶ一週間。最終日には、夏のスペシャルイベントとして、星空コンサートを行います。また第一期から継続している『とんしょキッチン計画』も同時進行中です。
以下概要となりますのでご覧ください。
<事業名>
ドピカーン観音寺2008〜創ろう!街のアートステーション『とんしょキッチン計画』〜
<開催期間>
第二期:2008年8月4日〜10日
*第三期は2008年11月16日〜30日を予定しております。
<会場>
観音寺市やなぎまち通り商店街
本部:旧東分断屯所
ワークショップ会場:キラク館
コンサート会場:石の公園にぎわい広場
<主なプログラム>
①『迷宮で遊ぼう!』
開催日:8月4日(月)〜10日(日)
時 間:10:00〜17:00
会 場:キラク館
参加料:無料
アーティスト:ルカ ローマ(イタリア出身/高松市在住/彫刻家)
②『プリザーブドフラワーアレンジメント講習会』
開催日:8月4日(月)
時 間:①10:00〜12:00/②13:00〜15:00
会 場:子ども文庫
参加料:2000円
定 員:①②各10名
アーティスト:鶴見千恵美(観音寺市在住/
プリザーブドフラワーアートスキル講師)
③『竹細工で遊ぼう』
開催日:8月6日(水)・8日(金)
時 間:①10:00〜12:00/②13:00〜15:00
会 場:キラク館
参加料:500円
定 員:①②各10名
アーティスト:真鍋静夫(観音寺市在住/竹細工作家)
③『食を楽しむ器づくり』
開催日:8月7日(木)
時 間:10:00〜12:00
会 場:キラク館
参加料:1500円
定 員:20名
アーティスト:槙黄州(観音寺市在住/陶芸家)
④『灯を楽しむ器づくり』
開催日:8月7日(木)
時 間:13:00〜15:00
会 場:キラク館
参加料:3000円
定 員:10名
アーティスト:槙黄州(観音寺市在住/陶芸家)
⑤『アイランド〜夕日に浮かぶ島を創ろう』
開催日:8月9日(土)
時 間:9:00〜16:00
会 場:キラク館
参加料:500円
定 員:10名
アーティスト:DRIVE HOME(広島県尾道市在住/アーティストユニット)
⑦『水引きワークショップ』
開催日:8月9日(木)
時 間:①10:00〜12:00/②13:00〜15:00
会 場:キラク館
参加料:500円
定 員:①②各10名
アーティスト:土田裕也(観音寺市在住/水引き職人)
⑧『フラメンコダンス講習会』
開催日:8月10日(日)
時 間:15:00〜16:00
会 場:柳町通り商店街商業センター2階
参加料:500円
定 員:20名
アーティスト:ローマ真由子(高松市在住/ダンサー)
⑨『星空コンサート』
開催日:8月10日(日)
時 間:17:00〜21:00
会 場:石の公園にぎわい広場
入 場:無料
出 演:四国フォーク村/ファイブスターTHD/メイヤーズ
イスパニアフラメンコスタジオ/独楽
<主催>
ドピカーン観音寺実行委員会
<共催>
柳町通り商店街振興組合/柳町街づくりカンパニー
<協力団体>
四国電力㈱/㈱藤田商店/㈱菅組/平口竹材店㈲/㈱五星
開発コンクリート㈱/㈲観音寺製氷所/㈱マルモ印刷
三豊ケーブルテレビ/久保電機㈱/山中木材/㈱南屋
<後援>
観音寺市教育委員会
<助成>
観音寺市/観音寺市合併記念地域振興補助
<企画・コーディネート>
AISプランニング(漆崇博/福村ななえ)
<プログラムに関するお問い合せ>
ドピカーン観音寺実行委員会事務局
090-5146-0607(矢野)
090-5276-0339(大矢)
<アーティストに関するお問い合せ>
AISプランニング
090-4313-8466 / info@ais-p.jp(担当:うるし)
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by dopikankanonji
| 2008-08-03 22:34
| 2008
ドピカーン観音寺2008第一期目の7日目。あっという間の最終日です。
今日は“竹で食器をつくろう!”ワークショップを開催しました!
木曜日に命をかけて収穫した竹を使って、割り箸とカップをつくるワークショップで、講師は竹が大好きなコーディネーター漆が担当します。
早速やって来た子どもたちに好きな竹を選んでもらいワークショップ開始です!まずは漆が竹を火にかけます。これは竹の水分を飛ばし、さらに表面に浮いてくる油分を拭うことで、竹の腐敗を遅らせることが出来、長い間使えるものに加工する作業なのです。「あっちー!あっっちー!」と子どもたちも火と格闘します。
竹の表面に浮いてきた油をしっかりふき取ったら、ちょうどいい大きさのところで竹をのこぎりで切ります。切った部分にやすりをかけたら器は完成!
器が完成したら、次は割り箸づくり。
細長く切っておいた竹を、自分の手の大きさに合うように少しずつ削っていく作業です。漆やルカさんにカッターの使い方を教わりながら、焦らずていねいに削っていきます。
最後に整えた竹の真ん中に割れ目を入れたら出来上がり!!かんたんでしょ!?
お昼が近づいた頃、平口竹材店の平口さんが作っていただいた流しそうめん台を使って“流しうどん”をスタート!!
ワークショップで作った竹の割り箸と竹の食器を手に、さらさらと流れてくるうどんを、ガンバってキャッチしています。
用意していたうどんもあっという間に無くなってしまいました!みんなおいしかったかな??
お昼を過ぎた頃、昨年のドピカンで旧キラクカンによく遊びにきて下さったご家族が、ワークショップに来て下さったので、予定にはありませんでしたが、“竹で食器をつくろう!”ワークショップ第2回目をスタート!
順番が逆ですが、まずは流しうどんで腹ごしらえ。そして竹の食器づくりを開始です!
竹は木材よりも柔らかく扱いやすいので、食器づくりのあとは皆で工作タイムに突入しました!男の子は竹で水鉄砲やナイフを作って大はしゃぎでした。
みんなで掃除をして後片付けを終えたら、次はクロージングパーティーの準備。
「これがホントのとんしょキッチンや!」と言わんばかりに、みんなでひとつひとつ餃子を作っていきます。
クロージングパーティーでは第一期の活動の様子を振り返りました。そのあとはDRIVE HOMEより“とんしょキッチン加盟店”参加の募集を呼びかけました。昨日ヘルメットと格闘していた岡和田さんは、このプランターを作っていたんですね〜!アーティストらしい、なんとも奇抜なアイディアです。
そして“とんしょキッチン加盟店”とはDRIVE HOMEが作ったオリジナルのプランターで植物を育ててくれるお家のこと。第二期が始まる8月初旬には夏野菜が実る予定。その収穫した野菜を持ち寄って、とんしょキッチンを利用したお料理のイベントも企画したいと考えています。これは、ある種の地域通貨的な役割を果たす仕組みとして期待大!少しずつ本事業に関わる人の輪を広げるきっかけになるはずです!皆様ぜひご参加下さい!
ドピカーン観音寺2008“とんしょキッチン”計画の第一期はこれで終了です。
この期間DRIVE HOMEは、街のネットワークを活かして観音寺の様々な場所におもむき顔を合わせ、街の人たちと交流し、リノベーションを進めていきました。特にこの第一期目は、興味を持って話しかけて下さる方々や、楽しみに遊びに来てくれる子ども達などとコミュニケーションをとる中で、屯所をとりまく街や人々、そしてここで出来ることは何かをリサーチする期間でもありました。
第二期となる8/4〜10は、夏休み期間中ということもあり、毎年恒例のアートスクールプログラム展開し、様々なワークショップを行います。
そして第一期のリサーチから計画をさらに練り上げて、“とんしょキッチン”のリノベーションもすすめていきます。
ドピカンとしても昨年楽しかったから今年も楽しみにしているとおっしゃって下さる方も多く、街の人たちの心に残るプログラムとして定着してきた印象も感じています。多くの人が集い交流できる場=アートステーションとして機能し、空間づくりはもちろんのこと、恒常的な文化活動が実施出来るよう、実行委員会一同努力してまいります。
そして、第二期目以降も活動のレポートやワークショップなどのイベント情報を随時お知らせしていきます。引き続き当ブログをご覧下さいますようお願い申し上げます。
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by dopikankanonji
| 2008-07-05 11:18
| 2008
ドピカーン観音寺2008第一期目の6日目。
今日は朝からDRIVE HOME野上さんとルカが屯所の一階にビニルハウスの建設に着工です。
いよいよ月曜日にいただいた枠体の出番です・・・
組み立ててみると、なんとピッタリではありませんか!
一方DRIVE HOME岡和田氏は屯所に放置されていた、消防団のヘルメットをひとつひとつ分解し洗っています。廃棄される予定だったヘルメットを何かに再利用するらしいのですが、とんしょキッチンとヘルメット、一体何が関係あるのでしょうか?
お昼を過ぎ、雨の雫がたれる音が聞こえてきました。
ここ何日かぐずついた天気が続いていたので、また雨か・・・と思いましたが、いつまでたっても雫が落ちてこない。
不思議に思い、あたりをよーく見てみると、となりの商業センターの外壁にはっているツタから、黄緑色の種らしきものがパラパラと落下していました。
この現象を岡和田氏に伝えると、「集めてみようか」と洗い終わったヘルメットを並び始めました。特に意味はないのかもしれませんが、思ってもない意外な発想に、さすがアーティスト!と変に感心してしまいました。
3時間ほどでこれだけ集まりました!
夕方になると、昨年のアートステーション旧キラクカンの常連だったアツキ君が、去年の写真を持って遊びにきました。アツキ君は急きょ7月に観音寺を離れることになってしまったらしく、「これからはあまり遊びに来れなくなるから・・・」と、オープニング当初からほぼ毎日遊びにきていました。
そこでコーディネーターの漆が、アツキ君にドピカンについてインタビューを行いました。すると、「ドピカンで創られた空間は、素の自分でいられる自由な場所だった」「この活動と出会って、自分から積極的に友達やまわりの人と関わろうと思うようになった」と話してくれました。これまでの活動が、彼の心の中に大きな変化が起きたことは言うまでもなく、学校や普段の生活にも少なからずポジティブな影響を与えていたことを知りました。私たちは、ほんの一時期、ものづくりを通して、人やもの、場所と出会い、交わるきっかけを提供していたにすぎませんが、彼の言葉の一つ一つに、いい知れない感動を覚えたのでした。
去年6年生だったアツキ君も今は中学生。当たり前ですが、ドピカンも3年目になると、遊びにくる子どもたちも成長し、とりまく環境も少しずつ変化していきます。けれど、それでもまたドピカンを楽しみにして遊びに来てくれるのは、実行委員会としてとっても嬉しいこと!子どもたちの心の中に、少しでも灯をともせるような活動を続けていくことを誓い、アツキ君との固い握手を交わしました。
夜は引き続き屯所のリノベーションを進めていきます。
シートを敷き、昨年旧キラクカンで使用した木材で木枠つくり設置。そして、もらってきた畑の土をいっせいに敷いたら完成です!
屯所の中にそびえるビニルハウス。ちょっと不思議な空間です。
そして夜な夜な制作を続けるDRIVE HOMEの2人。岡和田氏は2階でヘルメットと格闘中です。一体何を作っているんでしょうか。
一方野上さんは、ファンを取り付けるため、蚊取り線香片手に屯所の裏で静かに作業を進めていました。2人とも遅くまでご苦労様です!
第一期目も早いもので明日が最終日!“竹で食器をつくろう”ワークショップ、そして第一期のクロージングパーティーがあります。みなさん悔いの残らない楽しい1日にしましょう!!
おまけ
屯所の2階で晩ご飯。地元高校生の嶋君、いつも遅くまでありがとう!
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by dopikankanonji
| 2008-07-01 12:28
| 2008